気温30度。人間なら「ちょっと暑いな」で出かける天気ですが、犬にとっては話が別です。肉球が触れるアスファルトは50度を超えていくからです。夏の散歩で本当に見るべき数字を整理しました。
気温より地面の温度が基準です。真夏の日中のアスファルトは50~60度まで上がり、肉球にやけどを負わせます。判断法はひとつ、手の甲を地面に5秒当ててみてください。熱くて耐えられなければ、犬も歩けません。夏は日の出前か、夜8時以降が安全です。
| 時間帯 | 危険度 | メモ |
|---|---|---|
| 早朝~朝7時 | 安全 | 地面が冷えている唯一の明るい時間 |
| 午前10時~午後6時 | 危険 | アスファルトやけどの時間帯、出ないでください |
| 夕方6~8時 | 注意 | 空気は冷めても地面はまだ熱い |
| 夜8時以降 | おおむね安全 | 手の甲テストをしてから出発 |
夕方の時間帯が落とし穴です。日が沈むと涼しくなった気がしますが、アスファルトは熱を長く抱え込んでいるんです。私も夜7時に出かけて、うちのグルム(「雲」という意味の名前です)がしきりに草むらの上ばかり歩こうとするのを見て気づきました。地面がまだ熱かったんです。それ以来、夏は夜9時に固定しました。
舌を長く出して激しくハアハアする。よだれがねばつく。歯ぐきが真っ赤になる。足取りがふらつく。このうちひとつでも見えたら、すぐ日陰に移してぬるま湯を肉球とお腹に湿らせてあげてください。冷たい氷水はかえって血管を収縮させて逆効果です。症状が収まらなければ、すぐ病院へ行く必要があります。
短頭種は特に危険です。シーズー、パグ、ブルドッグのように鼻の短い子は、ハアハアで熱を冷ます能力が低いので、同じ温度でも先にばててしまいます。
水と折りたたみの器は基本として、散歩コースを日陰と土の道中心に組み直してみてください。クールベストやクールバンダナも役立ちますが、水にぬらして使う製品は乾くとかえって保温になるので、途中でぬらし直す必要があります。
そして無理に埋めようとしないでください。夏の1か月は散歩量が減るのが正常です。足りない活動量は、家でノーズワークで満たせば大丈夫です。
クンクンにお散歩を残すと、歩いた時間が日付別にそのまま残ります。夏が戻ってくるたびに去年の記録を開けば、試行錯誤なしにそのリズムへすぐ行けます。夏の散歩は、時間帯がすべてです。
今日のお散歩を記録する →散歩の話から少し外れますが、夏なので必ず付け加えます。「ちょっとだけだから」と車にその子を残して降りること、絶対にだめです。真夏の車内温度は、エアコンを切った瞬間から数分で跳ね上がります。窓を少し開けておいても同じです。スーパーに寄る用事があるなら、その子は家に置いて出るのが正解です。
アスファルトの照り返しも、もう一度だけ。犬は人よりずっと地面に近いので、人の顔の高さで32度の日、犬の高さはそれより数度熱いんです。同じ天気を歩いていても、あの子はもっと暑い世界を歩いているんですよね。
日中の散歩をあきらめた日のエネルギーは、家で発散させてあげれば大丈夫です。エアコンの効いたリビングでノーズワーク20分、凍らせたおやつ入りのおもちゃ、ぬれタオルの上でごろごろ。冷やしておいたクールマットを出してあげるとお腹をつけて伸びるのですが、その姿が夏いちばんの風景です。
夏の2か月ほど散歩量が減るのは自然なことです。秋が来たらまた歩けばいい。暑さと戦って勝つのではなく、避けて通るのが夏の散歩の技術です。
夏の散歩の目標は、耐えることではなく安全に楽しむことです。時間帯さえうまく選べば、夏の夜の散歩は1年でいちばんロマンチックなコースにもなります。セミの声を聞きながら歩く夜の散歩、この夏、一度始めてみてください。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。