週末の朝、登山リュックを詰めていると、じっとこちらを見つめるつぶらな瞳。連れて行きたくなりますよね。でも犬連れ登山は、「そもそも行けるのか」の確認から始める必要があります。国立公園の特別保護地区や、犬の入山を禁止・自粛要請している山が意外とあるんです。確認方法から下山後まで、順番に整理しました。
まず犬の入山可否の確認が最優先です。国立公園の一部や有名な山にはペット禁止・自粛要請のところがあり、里山やハイキングコース、近所の低山は行けるところが多いです。行ける山なら、リード必須、水は人の2倍、登山は成犬になってから、下山後のマダニチェックまでが基本セットです。
| 確認 | 内容 | 方法 |
|---|---|---|
| 入山の可否 | 禁止・自粛要請の山がある | 公式サイト、ビジターセンターに問い合わせ |
| うちの子の体調 | 成長期の子犬とシニア犬は無理 | 平地1時間の散歩が余裕かどうか |
| 天気 | 夏の日中の登山は禁物 | 気温と地面の温度 |
子犬は関節が成長中なので、傾斜と岩場の区間が負担になります。犬種によりますが、だいたい1歳になる前は山より平地が合っています。シニア犬も、登り坂よりなだらかな遊歩道のほうが良いです。
水がいちばん重要です。人間基準で持っていくと足りません。犬は汗の代わりにハアハアという呼吸で熱を冷ますので、水分の消耗が大きいんです。折りたたみの器と水をたっぷり、おやつとうんち袋、そして万一のための包帯がひとつあれば基本はそろいます。
リードは山でこそ、より重要です。野生動物のにおいに興奮して飛び出す事故、ヘビや崖といった危険要素、そして他の登山者へのマナーまで。伸縮リードより普通のリードを短く持つのが安全です。
登りではその子のペースに合わせて、日陰でこまめに休みながら水をあげてください。舌が普段より長く伸びて、ハアハアが荒くなったら、問答無用で休憩です。沢の水を飲ませるのは寄生虫のリスクがあるので避けたほうが良いです。そして排泄物は、山でも持ち帰りが原則です。
家に帰ってからやることが残っています。1つ目、マダニチェック。耳の後ろ、脇、指の間、お腹側を手でなでながら確認してください。2つ目、足の洗浄と乾燥。3つ目、翌日の歩き方の観察。足を引きずったり階段を避けるなら無理をしたサインなので、数日休ませてあげましょう。初めての登山は、往復1~2時間の低いコースから始めることをおすすめします。うちのグルム(「雲」という意味の名前です)の初登山の翌日、耳の後ろからマダニを1匹見つけて以来、下山後のチェックはうちで欠かせない手順になりました。
クンクンのお散歩記録の足あとスタンプの中でも、山で付けたものは距離から違います。時間と距離が残るのでうちの子の体力がどこまでなのか見当がつきますし、山頂で撮った写真を同じ日に上げておけば、その日がまるごと残ります。
足あとスタンプをために行く →同じ山でも、季節によって難易度が変わります。春と秋が最適なのは当然として、各季節の落とし穴を知っておいてください。春はマダニの活動が始まる時期なので予防薬が必要ですし、夏の山は日陰が多くても湿度のせいで体感の暑さが厳しく、早朝の短いコースだけをおすすめします。秋は最高の季節ですが、ヘビが冬ごもりの準備で動く時期なので草むらへの立ち入りだけ注意すれば大丈夫。冬の山は凍結区間が人にもその子にも危険なので、雪が降ったら山の代わりに平地の雪のお散歩で代えるほうが良いです。
準備が面倒でも犬連れ登山をおすすめする理由があります。山は、街のお散歩とは次元の違う刺激の密度を持っているんです。土と落ち葉のにおい、野生の痕跡、上り下りの地形が与える全身運動。1回の山行が数日分の散歩に匹敵する満足を与えるのが目に見えます。下りてきて2日はおとなしいのもボーナスです。月に1回、低い山ひとつで十分。近所の里山から始めてみてください。
犬との登山は、準備半分、感動半分です。尾根で風のにおいを嗅ぎながら耳をはためかせる横顔を一度見てしまったら、次の山を検索している自分に気づくはずです。安全ルールをそろえて、良い山に行ってきてください。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。