毎朝、目のふちに付いているかさかさの目やに。毎日のことだから何げなく取ってあげて終わりですが、実は目やには、色と量で目の健康を知らせてくれる毎日のレポートです。うちも朝のあいさつが、グルム(「雲」という意味の名前です)の目やにチェックから始まります。今日はそのレポートの読み方です。
寝て起きた後の少量の透明か薄い茶色の目やには正常です。ほこりと涙が乾いた生理的な分泌物です。注意が必要なのは黄色や緑がかったねばつく目やに(細菌性炎症のサイン)、一日中出続ける過多な目やに、充血と目こすりの同伴です。この場合、結膜炎、角膜の問題などの可能性があるので受診が必要で、自己判断で人間の目薬をさすのは禁物です。
| 色と様子 | 判断 | 対応 |
|---|---|---|
| 透明、少量(起床後) | 正常な生理分泌物 | やさしく除去 |
| 薄い茶色、少量 | ほこり+涙の酸化、ほとんど正常 | 衛生管理、量の変化を観察 |
| 白い粘液状で多量 | アレルギー、ドライアイの可能性 | 続くなら受診 |
| 黄色、緑色でねばつく | 細菌性炎症のサイン | 受診が必要 |
| 片方だけ過多+目を開けられない | 角膜の損傷、異物の可能性 | 早めの受診 |
乾いた目やにを爪でむしると、目のふちの皮膚と毛が一緒にむしれて痛いです。ぬるま湯やペット用のアイクリーナーを含ませたガーゼ、コットンで数秒ふやかしてから、目頭から目尻へやさしくふき取ってください。目の周りの毛が長くて目やにがよく絡まる子は、トリミングのとき目のふちの毛の整理を一緒にすると管理が楽になります。もうひとつ、ふくとき目の表面をこすらないように注意してください。私たちが管理するのは目のふちであって、眼球ではありません。
目やにの色が微妙なときは、同伴のサインが判断を助けてくれます。充血、目を細めたりまばたきの増加、前足でこする、床に顔をこすりつける、まぶしがる、目の表面が白っぽく見える。このうちひとつでも重なれば、目やにの色が薄くても受診の対象です。特に目を開けられずに痛がるのは、角膜の損傷の可能性があるので速く動く必要があります。目は1日2日の放置で状態が一気に悪くなり得る器官なので、他の部位より観察の基準を厳しく取るのが正解です。
目やにの色はその日その日で違って、言葉で説明するのが難しいです。朝、ふく前の顔の写真をクンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、黄色い目やにが何日続いているのかすぐ数えられます。診療のときも、そのまま見せれば大丈夫です。
今日の様子を写真に残す →目やにがただごとでないとき、家にある人間の目薬をさすケースがあるのですが、危険な近道です。人間用の目薬には犬に合わない成分が入っていることがあり、特にステロイド成分の目薬は、角膜に傷のある状態でさすと状態を大きく悪化させかねません。外からは傷の有無が分かりませんから(病院では染色検査で確認します)、どんな目薬でも、診断の後に処方を受けて使うのが原則です。受診前にできるのは、清潔の管理と、こすれないようにエリザベスカラーで保護するところまでです。
治療で収まっても数週間後にまた黄色い目やにが繰り返されるなら、単発の治療ではなく原因の管理が必要です。まつ毛が目を刺す構造の問題、まぶたが内側に巻き込まれる問題、ドライアイ、アレルギー、涙の排出の問題など、繰り返しの背景は多様です。繰り返すパターンなら、眼科の検診で構造と涙の量まで確認して、長期の管理計画を立てるのが正解です。毎回目薬で火を消すより、火の出る理由を探すほうが、結局あの子も飼い主さんも楽になります。
この記事は一般的な情報提供のための参考資料であり、専門的な診断と治療に代わるものではありません。愛犬の症状と治療は、必ず獣医師にご相談ください。