うちのグルム(「雲」という意味の名前です)が眠りながら4本の脚を宙でこいで、「ワン、ワン」と小さく吠えたことがあります。目は閉じているのに口が動いて、しっぽの先がぱたぱたしていましたね。翌日の散歩でモコ(マルチーズ)に会ったときと、まったく同じ声でした。あの夜の夢にモコが出てきたんじゃないか、私はそう信じることにしました。
はい、犬も夢を見ます。人と同じレム睡眠の段階があって、このとき脳の活動が起きているときと同じくらい上がります。眠りながら脚をぴくぴくさせてクンクン鳴いて、まぶたが震えるのは正常な寝言です。起こさずそのままに。ただし体全体が硬くこわばって、よだれを垂らして、呼んでも反応がなければ、寝言ではなく発作かもしれません。
犬の眠りも人のように、浅い眠り、深い眠り、レム睡眠が繰り返されます。ただ、ひとつの周期が人よりずっと短いです。人が90分くらいなら犬は20分前後で、1日に何度もレム睡眠に入ります。だから昼寝の最中にも、寝言がよく見られます。レム睡眠はまぶたの下で目が速く動く段階なのですが、このとき脳は、昼に経験したことを整理していると見られています。ネズミの実験で、迷路を走るときと眠るときの脳の活動のパターンが同じだったという結果が有名で、犬も同じ構造を持つと見ます。
| 段階 | 様子 | 割合 | この段階で |
|---|---|---|---|
| 浅い眠り | 耳が音に動く、すぐ目覚める | いちばん長い | 小さな音にも頭を上げる |
| 深い眠り | 呼吸が遅く規則的、体が完全にゆるむ | 中間 | 体の回復、なかなか起きない |
| レム睡眠 | まぶたの震え、脚のぴくぴく、クンクン、吠え | 10~12%ほど | 夢、記憶の整理 |
これがいちばん重要な見分けです。寝言は脚が「走るように」交互に動いて、胴体はやわらかく、数秒から1分以内に終わります。名前を呼ぶと目覚めます。発作は脚が同時に硬く伸びたり震えて、体全体がこわばって、よだれを垂らしたりおしっこを漏らすこともあります。呼んでも触っても反応がなく、普通1~3分続きます。終わった後もしばらくぼんやりしたり、ふらつきます。発作が疑われたら触らず、周りの危険な物を片付けてから時間を計って、病院に連絡してください。
これは飼いながら学んだのですが、グルムは寝言のとき必ず口をくちゃくちゃさせます。何か食べる夢なのか毎回その音がして、私が「グルム」と言うと目を開けて私を一度見て、また眠ります。その反応が、寝言の証拠です。
起こさないでください。レム睡眠の最中に起こされると、人も寝ぼけて驚くように、犬も瞬間的にどこか分からず、反射的に噛むことがあります。特に子どものいる家で、眠っている犬を抱きしめて起こすことは、事故につながり得ます。悪夢のようで気の毒なら、体に手を触れず少し離れて、低い声で名前を呼んであげてください。自分で目覚めたら、そのときなでれば大丈夫です。悪い夢そのものは防げませんが、昼に経験する怖いことを減らしてあげるのが、結局夜を楽にする道です。
病院で「普段の眠る様子はありますか」と聞かれるときがあります。普段の様子を知ってこそ、おかしい日が見分けられますから。寝言の瞬間を短い動画でクンクンに上げておけば投稿に日付が残って、それがうちの子の基準線になります。
うちの子の動画を残す →成犬は1日12~14時間、子犬とシニア犬は16~18時間眠ります。夜だけ眠るのではなく昼寝で満たす時間なので、昼にしきりに起こすと夜に敏感になります。昼寝は守ってあげてください。
人が行き来する通路ではなく、壁を背にして家族が見える隅が良いです。レム睡眠に入るには、安全だという感覚が必要です。眠っている場所で叱ったり、無理に引きずり出さないのが原則です。
新しい家、引っ越し、見知らぬ犬との衝突のように、昼に大きな刺激のあった日は寝言が増えます。自然なことで、数日で戻ります。何週間も寝言と一緒に夜に頻繁に目覚めてうろうろするなら、痛みやシニア犬の認知の問題かもしれないので、相談を受けてください。
眠りながら走るあの小さな足を見ていると、この子の一日がなかなか良かったんだな、と思います。夢の中で何を追いかけていても、それは昼に私たちが一緒に作った場面のはずですから。今日も、良い夢を見る価値のある一日を作ってあげれば大丈夫です。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。