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犬のけいれん発作の応急対処、
やってはいけないことから

2026年6月10日

あの子が突然倒れて脚を震わせ、泡を吹いたら、どんな飼い主さんでも頭が真っ白になります。だからこの記事は、あの瞬間に体が覚えているように、やってはいけないことから順番に整理します。発作の対処の核心は、何かをしてあげることではなく、正しくない介入をしないことです。

ひと目で分かる答え

発作中にやるべきことは①周りの危険な物を片付けて頭の周りを保護 ②照明を消して騒音を減らす ③開始時刻の確認と時間の計測 ④できれば動画の撮影です。やってはいけないことのほうが重要です。口に手や物を入れない(舌をのみ込むというのは俗説で、かまれる事故の危険)、体を揺すったりつかんで押さえない、水を飲ませない。ほとんどの発作は1~2分以内に止まり、5分以上続いたり続けて繰り返されたら、即救急病院です。

クッションと毛布の敷かれた、安全に片付いたリビングの床でくつろぐ犬

発作対処の行動指針

区分内容
やるべきこと周りの危険物を片付ける/頭の周りにクッション、毛布/照明を消して静かに/開始時刻をチェック/動画を撮影/発作の後はやさしく安定
やってはいけないこと口に手、スプーンなどを入れる/体を揺すったり押さえて制圧/大声で呼ぶ/水、食べ物を飲ませる/発作の直後にすぐ抱き上げる
即病院5分以上続く/1日2回以上繰り返す/意識が戻らない/初めての発作の場合(止まった後でも当日受診)

なぜ口に手を入れてはいけないのか

「舌をのみ込んで窒息する」という話のせいで口に手や物を入れる方がいますが、これは人にも犬にも通用しない俗説です。発作中はあごの筋肉が強く収縮するので、手を入れると深刻なかみ付き事故につながります。あの子も意図せずかんだことに驚いて、飼い主さんはけがをして。発作中のあの子は意識がなく、飼い主さんを認識できないということを覚えておいてください。接触は最小に、環境の整理に集中するのが、お互いを守る道です。

時間と動画、この2つが診療を決めます

恐ろしい瞬間に時計を見てカメラを持つのが難しいことは分かります。それでもこの2つをお願いする理由があります。発作の持続時間は救急かどうかを分ける基準(5分)で、発作の様子(全身か部分か、どんな動きか)は診断の方向を決める核心の情報なのに、診察室では再現されないからです。家族がいるなら、1人は環境の整理、1人は時間と撮影に役割を分けてください。ひとりなら、スマホの撮影をつけておくだけで、時間の記録と動画が同時に解決します。うちのグルム(「雲」という意味の名前です)は発作を経験したことがありませんが、お散歩友だちのハルちゃんのおうちが経験してから、私もスマホの最初の画面にカメラを出しておく習慣ができました。

発作の動画は、治療の羅針盤です

発作中に撮影した動画は、診断でいちばん重要な資料です。クンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、いつどれくらいの頻度であったのか、診療のときそのまま見せられます。薬を始めた後、間隔が延びているかも、この記録で確認できます。

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発作が止まった後、こうしてあげてください

発作の後のあの子は、しばらくぼんやりしたりふらついて、空腹や渇きを見せることもあります(発作後の状態)。数分から数時間まで続くことがあります。この時間は静かで暗い空間で安定させつつ、ふらついている間は階段と家具の角への接近を防いであげてください。水と食べ物は、意識と歩みが完全に戻ってから少量ずつ。そして初めての発作なら、今は平気そうに見えても当日の受診が原則です。原因(てんかん、低血糖、中毒、内科の疾患など)のスペクトルが広いので、最初の受診で基本の検査で方向をつかんでおくことが、以後の管理の出発点になります。

繰り返す発作、治療で管理できる疾患です

発作が繰り返されて、てんかんの診断を受けると途方に暮れるでしょうが、抗けいれん薬で発作の頻度を管理しながら、長く元気に過ごす子は多いです。管理のルールは心臓病と似ています。薬を自己判断でやめたり欠かさないこと(急な中断は発作を誘発しかねません)、発作の日誌を維持すること、定期の再診と血液検査で薬の濃度を確認すること。そして家の中の安全整備(角の保護、発作のとき落ちかねないソファの上での就寝の制限)も一緒に。診断は終わりではなく、管理の始まりです。

よくある質問

発作なのか、ただ震えているだけなのか紛らわしいです。
意識が基準です。寒さや緊張の震えは名前を呼ぶと反応しますが、発作は意識がなくて反応できないケースがほとんどです。寝ていて脚をぴくぴくさせるの(夢)も、呼ぶと起きるかで区別します。微妙な動きは動画を撮って病院に見せるのが、いちばん正確です。
発作が1分で終わって、今は平気そうです。病院に行かなくてもいいですか?
初めての発作なら、平気そうに見えても当日の受診をおすすめします。原因の検査が必要で、次の発作のときの行動指針も受ける必要がありますから。すでに診断を受けて管理中の子なら、病院と決めておいた基準(頻度、持続時間)に従って記録して、次の再診のとき報告すれば大丈夫です。
発作の前に、あらかじめ分かるサインはありますか?
一部の子は発作の前に不安がったり飼い主さんを探したり、ぼんやりする前兆を見せます。何度か経験すると、うちの子の前兆のパターンが見えてくるケースがあります。前兆が見えたら安全な床の空間へ誘導して、周りを片付ける時間を稼げます。前兆の観察も日誌に一緒に残すと良いです。
発作の間におしっこをもらしました。これも異常のサインですか?
発作中の排尿、排便は、筋肉の収縮の過程でよく伴う現象で、それ自体が追加の異常のサインではありません。あの子も抑えられなかったことなので、静かに片付けてあげれば大丈夫です。ただし診療のとき発作の様子を説明する際、一緒に伝えると情報になります。
発作が終わった後は、どう世話しますか?
発作の後の数分から数時間は、方向を見失ったりふらついて、空腹を感じる回復期です。静かで暗い場所で休ませて、階段や家具の角から離しておいてください。水は自分で飲めるようになってからあげて、完全に意識が戻った後に少量の食べ物をあげます。回復期が1時間を超えて続いたり発作が繰り返されたら、すぐ病院へ行ってください。

この記事は一般的な情報提供のための参考資料であり、専門的な診断と治療に代わるものではありません。愛犬の症状と治療は、必ず獣医師にご相談ください。