あの子が突然倒れて脚を震わせ、泡を吹いたら、どんな飼い主さんでも頭が真っ白になります。だからこの記事は、あの瞬間に体が覚えているように、やってはいけないことから順番に整理します。発作の対処の核心は、何かをしてあげることではなく、正しくない介入をしないことです。
発作中にやるべきことは①周りの危険な物を片付けて頭の周りを保護 ②照明を消して騒音を減らす ③開始時刻の確認と時間の計測 ④できれば動画の撮影です。やってはいけないことのほうが重要です。口に手や物を入れない(舌をのみ込むというのは俗説で、かまれる事故の危険)、体を揺すったりつかんで押さえない、水を飲ませない。ほとんどの発作は1~2分以内に止まり、5分以上続いたり続けて繰り返されたら、即救急病院です。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| やるべきこと | 周りの危険物を片付ける/頭の周りにクッション、毛布/照明を消して静かに/開始時刻をチェック/動画を撮影/発作の後はやさしく安定 |
| やってはいけないこと | 口に手、スプーンなどを入れる/体を揺すったり押さえて制圧/大声で呼ぶ/水、食べ物を飲ませる/発作の直後にすぐ抱き上げる |
| 即病院 | 5分以上続く/1日2回以上繰り返す/意識が戻らない/初めての発作の場合(止まった後でも当日受診) |
「舌をのみ込んで窒息する」という話のせいで口に手や物を入れる方がいますが、これは人にも犬にも通用しない俗説です。発作中はあごの筋肉が強く収縮するので、手を入れると深刻なかみ付き事故につながります。あの子も意図せずかんだことに驚いて、飼い主さんはけがをして。発作中のあの子は意識がなく、飼い主さんを認識できないということを覚えておいてください。接触は最小に、環境の整理に集中するのが、お互いを守る道です。
恐ろしい瞬間に時計を見てカメラを持つのが難しいことは分かります。それでもこの2つをお願いする理由があります。発作の持続時間は救急かどうかを分ける基準(5分)で、発作の様子(全身か部分か、どんな動きか)は診断の方向を決める核心の情報なのに、診察室では再現されないからです。家族がいるなら、1人は環境の整理、1人は時間と撮影に役割を分けてください。ひとりなら、スマホの撮影をつけておくだけで、時間の記録と動画が同時に解決します。うちのグルム(「雲」という意味の名前です)は発作を経験したことがありませんが、お散歩友だちのハルちゃんのおうちが経験してから、私もスマホの最初の画面にカメラを出しておく習慣ができました。
発作中に撮影した動画は、診断でいちばん重要な資料です。クンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、いつどれくらいの頻度であったのか、診療のときそのまま見せられます。薬を始めた後、間隔が延びているかも、この記録で確認できます。
うちの子の動画を残す →発作の後のあの子は、しばらくぼんやりしたりふらついて、空腹や渇きを見せることもあります(発作後の状態)。数分から数時間まで続くことがあります。この時間は静かで暗い空間で安定させつつ、ふらついている間は階段と家具の角への接近を防いであげてください。水と食べ物は、意識と歩みが完全に戻ってから少量ずつ。そして初めての発作なら、今は平気そうに見えても当日の受診が原則です。原因(てんかん、低血糖、中毒、内科の疾患など)のスペクトルが広いので、最初の受診で基本の検査で方向をつかんでおくことが、以後の管理の出発点になります。
発作が繰り返されて、てんかんの診断を受けると途方に暮れるでしょうが、抗けいれん薬で発作の頻度を管理しながら、長く元気に過ごす子は多いです。管理のルールは心臓病と似ています。薬を自己判断でやめたり欠かさないこと(急な中断は発作を誘発しかねません)、発作の日誌を維持すること、定期の再診と血液検査で薬の濃度を確認すること。そして家の中の安全整備(角の保護、発作のとき落ちかねないソファの上での就寝の制限)も一緒に。診断は終わりではなく、管理の始まりです。
この記事は一般的な情報提供のための参考資料であり、専門的な診断と治療に代わるものではありません。愛犬の症状と治療は、必ず獣医師にご相談ください。