うちのグルム(「雲」という意味の名前です)が夜にクンクン鳴くので、「またおやつのおねだりでしょ」と無視したことがあります。翌朝、後ろ足を引きずっていたんですよね。膝蓋骨でした。あの日から、クンクンという声を別の耳で聞くようになりました。声は似ていても理由は5つで、そのうちひとつは、無視してはいけないものでした。
クンクンという声は要求、興奮、不安、痛み、老化の5つに分かれます。飼い主さんを見ながら短く繰り返せば要求、散歩の準備中にしっぽを振りながら出せば興奮、ひとりでいたり見知らぬ場所で長く続けば不安です。痛みは別です。理由なく急に始まって、特定の姿勢や触るとき大きくなって、ごはんと散歩も減ります。この組み合わせなら、その日のうちに病院へ行ってください。
クンクンは、犬が赤ちゃんのころ母犬を呼んでいた声です。だから成犬になっても、何か必要だったり不快なとき、この声を使います。吠えより小さくて多様なので意味を見分けにくいですが、いつ鳴るのか、どこを見ているのか、体はどうかを一緒に見れば、ほとんど分かれます。
| 理由 | 状況 | 声と体 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 要求 | ごはん、おやつ、ドアを開けて、遊び | 短く繰り返す、飼い主を凝視、前足を乗せる | クンクンが止まった後に聞いてあげる |
| 興奮 | 散歩の準備、帰宅、お客さん | 高く速い、しっぽ振り、うろうろ | 落ち着くまで待ってから進める |
| 不安 | ひとりでいる、見知らぬ場所、雷 | 長く続く、あえぎ、震え | 原因の除去、安全な空間、練習 |
| 痛み | 理由なく、特定の姿勢、触るとき | 低く途切れる、体を縮める、活動の減少 | 当日病院 |
| 老化 | 夜、方向を見失う | 目的なく繰り返す、うろうろ | 病院の相談、環境の調整 |
いちばん大きな手がかりは「理由なく」です。ごはんもあげたし散歩もしたし、飼い主さんも横にいるのにクンクン鳴くなら、体のどこかが不快なのです。2番目は姿勢。寝転んだり起きるとき、階段を上るとき、抱き上げるとき声が出るなら、関節や腰のほうです。3番目は、触ったとき。特定の部位を触るとクンクン鳴いたり避けたり、噛むそぶりをするなら、そこが痛い場所です。4番目は、一緒に出る症状。ごはんを食べず、散歩を拒否して、隅に隠れて、あえいで、背中を丸めて立っていたら、痛みのサインが重なったのです。
これは飼いながら学んだのですが、痛みのクンクンは、声が低く短く途切れます。要求するときの高くリズムのあるクンクンと違います。そして痛みのときは、私を見ません。宙や床を見ます。その差を知ってからは、グルムが私を見ずにクンクン鳴いたら、すぐ体を触ってみます。
痛い瞬間は、病院で再現できません。クンクン鳴く瞬間を短い動画でクンクンに上げておけば投稿に日付が残って、診察のときその声をそのまま聞かせられて、いつからだったのかも答えになります。膝蓋骨のような痛みの診断で、こういう動画が決定的なときがあります。
うちの子の動画を残す →子犬ならトイレや寂しさ、成犬ならトイレのサインや痛み、シニア犬なら認知の変化を先に疑ってください。毎晩繰り返されるなら、寝る前の散歩とトイレを確実にさせて、それでも続くなら、病院で痛みと認知機能を確認するべきです。
車酔いか不安です。よだれを垂らせば車酔い、震えてあえげば不安の側です。短い距離から乗って降りて、良いことが起きる練習をして、車酔いがひどければ、病院で薬の処方を受けられます。
遊びたくて出る、興奮のクンクンがほとんどです。このときすぐ近づかせると、興奮がごほうびになります。座ったり静かになった後に、あいさつをさせてください。
クンクンという声を、全部聞いてあげる必要はありません。でも、全部無視してもいけません。この声は、あの子が持つ数少ない単語ですから。要求なのか痛みなのか見分ける耳を持つこと、それが私たちにできる、いちばん大きな思いやりです。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。