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シニア犬のための家の環境づくり、
滑りと段差と照明から手を入れる法

2026年5月24日

ムギ(ゴールデンレトリバー)の家へ行って、リビングの風景が変わったのを見ました。床いっぱいにマットが敷かれて、ソファの前にはゆるやかなスロープが置かれていましたね。ムギがある日、ソファから降りていて脚がくずおれた後の変化でした。事故が起きる前に前もって変えていれば良かった物たちを、ムギの家の試行錯誤と一緒に整理します。

ひと目で分かる答え

シニア犬の家の改造の優先順位は滑り止め、段差なくし、照明を明るくの順です。滑る床にはマットを敷いて、ソファとベッドにはステップやスロープを置いて、夜に通る道にはほのかな照明を付けておいてください。ここに、水の器を何か所にも置くことと、家具の配置を変えないことまで足せば、シニア犬の転倒と関節のけがの大部分を、家で予防できます。

リビングのソファの横に置かれた低い犬用ステップをゆっくり降りてくるシニアの白いマルチーズ
若いころは一度で跳んでいた高さが、今は3段必要です。

なぜ床と段差と照明が先?

シニア犬のけがのほとんどは、家の中で起きます。筋肉が落ちて脚の力が弱まった状態で滑るフローリングを歩いて、関節のすり減った状態でソファを飛び降りて、かすんできた目で暗い廊下を歩いていて、事故が起きます。3つは互いに絡んでいて、床が滑れば着地の衝撃が大きくなって、目が暗ければ足の置き場を測れません。だからこの3つをワンセットで手入れしてこそ、効果が出ます。

空間危険の要素変えてあげること
リビングの床滑るフローリングとタイル滑り止めマットを移動の動線の全体に
ソファとベッド跳んで上り下りする衝撃犬用のステップやスロープ、乗れないように防ぐのも方法
廊下とリビング夜間の移動中の衝突ほのかな照明やセンサーライトを足の高さに
寝床硬くて低いクッション厚めの低反発のクッション、すきま風のない場所
水とごはんの場所1か所までの遠い移動水の器を2、3か所に分散、少し高くした食器
玄関とベランダ段差と敷居ゆるやかなスロープの板、敷居の前のマット

空間別に、何をどう変える?

ムギの家は、マットを敷いてからムギがまた家の中をすたすた歩き始めたそうです。歩いていて滑った記憶が、あの子を臆病にしていたのですね。

視力と聴力の落ちた子は、何をさらにそろえる?

目がかすんできた子には、家具の配置を変えないことが最高の思いやりです。シニア犬は家の中の地図を頭の中に覚えて通うのですが、ソファの位置ひとつ変わっただけでぶつかって、さまよいます。角の鋭い家具には保護材を付けてあげてくださいね。耳が遠くなった子は、後ろから急に触ると大きく驚くので、視野に入ってから近づいて、床をとんとん響かせて気配を伝える習慣を付けてください。驚きが繰り返されると、防御的に噛むことも起きますから。

家を変えると、歩みが変わります

マットを敷くと、歩くのを怖がっていた子の散歩が、少しずつまた増えます。クンクンにお散歩を残すと距離と時間が日付別に積もって、歩いた日には足あとスタンプが付くので、足あとスタンプがまた密になっていくのが目に見えます。シニア犬は、歩いた日のひとつひとつが残しておく価値があります。

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お金をかけずに、今日できること

床に敷く物から探してみてください

専用のマットがなくても、ヨガマットや使っていないカーペット、ラグで始められます。重要なのは材質より、動線を覆うことと、ずれないように固定することです。角が浮くとそれがまたつまずきの元になるので、テープで押さえてください。ムギの家を見て帰った日、わが家もソファの前に折りたたみのマットを1枚敷いたのですが、うちのグルム(「雲」という意味の名前です)はまだ飛び降りるものの、その場所にマットがあるということはもう知っています。

ソファのクッションで仮のステップを

ステップを買う前なら、硬めのクッションやマットレスのトッパーを畳んでソファの前に置くだけでも、衝撃が減ります。あの子がよく使うなら、そのとき専用のステップを買っても遅くありません。

水の器をひとつだけ、移してみてください

寝床の近くに水の器をひとつ余分に置くこと。今日できるいちばん簡単な変化なのに、効果は大きいです。水を飲む回数が増えれば腎臓にも良く、夜中の移動の距離が減って、転倒のリスクも減ります。

家を変えるのは、あの子の老いを認めることなので、心の片側がひやりとするかもしれません。でも逆に考えれば、あの子がもっと長く元気に歩けるように私たちにしてあげられることが、まだこんなに多いという意味でもあります。

よくある質問

滑り止めマットは、どんな物を選ぶべきですか?
水洗いができて、床でずれない材質が管理しやすいです。厚さは、足がぐっと沈まない1cm前後が歩くのに良いです。ジョイント型はかけらごとに洗濯できて、トイレの失敗の増えたシニア犬の家に特に有用です。
犬用のステップとスロープ、どちらが良いですか?
関節がかなり悪かったり胴の長い犬種はスロープが、空間の狭い家はステップが無難です。どちらでも滑り止めの加工のされた表面であるべきで、あの子が実際に使うよう、おやつで練習させる過程が必ず必要です。
シニア犬がソファに乗れないように防ぐのが良いでしょうか?
関節の状態によって違います。膝蓋骨や腰の疾患があるなら上り下りそのものを防ぐのが安全で、そうでなければステップを置いて自分で通わせておくほうが、筋肉の維持に良いです。病院で関節の状態を確認して決めるのが正確です。
夜にしきりに壁にぶつかります。照明だけで済みますか?
照明と一緒に、家具の配置を固定して、通路の障害物を片付けるのが先です。それでもぶつかりが頻繁なら、視力の低下が進行中か認知機能の問題かもしれないので、検診を受けてみてください。視力を多く失った子には、角の保護材と、においで位置の分かる配置が役立ちます。
床暖房の温度は、どう合わせるべきですか?
シニア犬は体温の調節の能力が落ちて、熱い床に長くふせていると低温やけどのリスクがあります。床が手で触って温かい程度を超えないようにして、あの子が暑いとき避けられる、何も敷いていない床の空間を一緒に残しておいてください。クッションの位置を、暖房の調節と一緒に点検すれば大丈夫です。

この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。