歩いていて急に片方の後ろ脚をぴょこんと上げて3本足で跳ねて、何事もなかったようにまた歩く子。小型犬のいるおうちなら、一度は見た場面のはずです。私もうちのグルム(「雲」という意味の名前です)がソファから降りた後、あの歩みを初めて見たとき、心臓がひやりとしました。膝蓋骨脱臼、怖がるより正確に知るべき問題です。
膝蓋骨脱臼は膝のお皿が本来の溝から外れる疾患で、遺伝的に溝の浅い小型犬(マルチーズ、プードル、ポメラニアン、ビションなど)によくあります。進行の度合いによってグレード1~4に分け、1~2は体重管理と環境の改善で進行を遅らせる管理が、3~4や痛みのはっきりしたケースでは手術が検討されます。判定と治療の方向は、触診とレントゲンで獣医師が決めます。
| グレード | 状態 | 一般的な対応 |
|---|---|---|
| 1 | 押すと外れるが自分で戻る | 定期チェック+環境、体重の管理 |
| 2 | ときどき自然に外れて戻る(けんけん) | 管理の強化、進行の有無を追跡 |
| 3 | ほとんど外れていて、手で入れると入る | 手術相談の段階 |
| 4 | 常に外れていて戻せない | 手術の必要性が高い、歩行の変形 |
重要なのは、グレードが痛みの順序と正確に一致するわけではないという点です。グレード2でも痛みの多い子がいて、3なのに元気に過ごす子もいます。だから手術の決定は、グレードの数字だけでなく、痛みの頻度、年齢、活動性、筋肉の状態を総合して下します。検診でグレード1~2の判定を受けたなら、宣告ではなく「管理開始のサイン」として受け止めれば大丈夫です。
1つ目、床。滑るフローリングは、膝に毎日ストレスを与えます。あの子の動線に滑り止めマットを敷いてあげてください。わが家のリビングがマットのパッチワークになった理由です。2つ目、体重。膝が受け止める荷重を減らすいちばん確実な方法が、適正体重の維持です。3つ目、筋肉。膝の周りの筋肉が関節を支える補助装置なので、平地の散歩をこつこつ続けて、後ろ脚の筋肉を維持することが重要です。これに加えて、ソファとベッドにはステップ(階段)を置いて、2本足で立ってジャンプする習慣は、遊び方を変えて減らしてあげてください。
歩いていて片方の後ろ脚を上げるけんけん、座るとき片方の脚を横に投げ出す姿勢、膝からのカクッという音、触ると嫌がる、散歩中の座り込みが繰り返されるなら、検診を受けてみてください。症状がその時々なので病院では平気に見えるケースが多く、あの歩みを動画で撮って行けば、診断の大きな助けになります。
膝蓋骨の管理は、歩みが維持されているかがすべてです。散歩する後ろ姿を短い動画でクンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、けんけんが増えたのか、検診のときそのまま見せられます。散歩の距離と時間も日付別に残るので、無理した日があったかも確認できます。
うちの子の動画を残す →手術の話が出ると、頭が真っ白になりますよね。決定の前に、これらを確認してください。現在のグレードと痛みの頻度、手術なしで管理したときの予想される経過、手術の方法とリハビリの期間、両膝の状態(片方だけ手術のとき反対側の負担)。そして大きな手術であるだけに、セカンドオピニオンを求めるのも自然な選択です。手術をすることになったら、成否の半分はリハビリです。手術後の数週間の活動制限と段階的な運動プログラムを守れる家庭環境か、も一緒に点検してください。
膝蓋骨脱臼の大きな原因は遺伝的な構造なので、飼い主さんが全部防げる病気ではありません。マットを敷かなかったせいでできた病気ではない、という意味です。私たちにできるのは進行の速度を遅らせることで、それは上の管理3点で十分意味のある形でやり遂げられます。小型犬の飼い主さんなら、症状がなくても年1回の検診のとき膝のチェックをお願いして、グレードの変化を追跡してください。早期に知って管理した子と、グレード4で見つかった子の生活の質の差は大きいです。
この記事は一般的な情報提供のための参考資料であり、専門的な診断と治療に代わるものではありません。愛犬の症状と治療は、必ず獣医師にご相談ください。