下痢は、犬との暮らしで風邪と同じくらいよく出会うお客さんです。ほとんどは1日2日で過ぎていきますが、ときには大きな病気の最初のサインでもあります。その分かれ道を見分ける方法と、見守ると決めたとき家できちんと対処する方法を、順番に整理します。
核心は水分です。下痢そのものより脱水のほうが危険なので、水はいつでも飲めるようにして、少量ずつこまめな給与で腸を休ませます。元気と食欲のある成犬のゆるいうんちは1日2日の観察ができますが、水のような下痢の繰り返し、血便や黒いうんち、嘔吐の同伴、ぐったり、子犬とシニア犬の下痢は、観察なしで病院行きです。
| 状態 | 判断 | 対応 |
|---|---|---|
| 形はあるゆるいうんち | 軽い腸のトラブル | 1~2日管理しながら観察 |
| 形のないおかゆ状のうんち | 腸炎などの可能性 | 1日観察、続くなら受診 |
| 水のような下痢の繰り返し | 脱水の危険 | 当日受診 |
| 粘液、少量の血液 | 大腸の刺激 | 続くなら受診、写真を確保 |
| 大量の血便、黒赤いうんち | 出血の可能性 | 即病院 |
| 下痢+嘔吐、ぐったり | 全身の問題の可能性 | 即病院 |
1つ目、原因の候補をたどります。昨日新しいおやつをあげたか、フードを替えたか、散歩で何か拾い食いしたか、牛乳や脂っこいものを食べたか。思い当たるものがあれば、それから中断してください。2つ目、水は維持しつつ、がぶ飲みしないように少しずつ。3つ目、食事は抜くより、消化の負担を減らす方向で行きます。普段のフードを半つかみずつ分けてあげるか、味付けなしでゆでたささみと白ごはんを少量ずつ。4つ目、おやつと新しい食べ物は回復まで全面中断。5つ目、うんちの状態を写真に残しながら、段階表に沿って追跡します。良くなる方向なら、2~3日かけて普段の食事に復帰すれば大丈夫です。
人の下痢止めや、以前処方されて残った薬をあげるのは危険なことがあります。下痢は体が悪いものを外へ出す過程でもあるので、原因によっては、むやみに止めることがかえって害になるケースがあるからです。薬が必要な状態か、どの薬が合うかは、原因の診断があってこそ決まります。家での役割は、水分と食事の管理、そして観察の記録まで。薬は病院の領域に残しておいてください。乳酸菌サプリの補助くらいは無難ですが、これも急性の下痢の治療薬ではありません。
下痢が何日目なのか、どんな形だったのかは、言葉より写真が正確です。うんちの写真をクンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、病院で経過をそのまま見せられます。良くなっているか判断する基準も、その写真です。
今日の様子を写真に残す →急性の下痢が通り雨なら、数週間の間隔で繰り返す下痢は「気候」の問題です。良くなったり悪くなったりを繰り返すなら、単発の対処ではなく原因の探索へ進む必要があります。候補は食物アレルギーや不耐症、寄生虫、慢性の腸疾患、すい臓の問題など多様です。このとき武器になるのが記録です。下痢した日付と、その前日に食べたもののリストがあれば、病院でパターンが読めます。繰り返すタイプなら、便検査から始めて段階的に原因を絞っていってください。
うんちが正常に戻ったからと、すぐ普段の食事とおやつに復帰すると、再発するケースが多いです。腸の粘膜が回復するには、あと数日かかります。正常なうんちを確認しても2~3日は消化の良い食事を維持して、おやつはその後にひとつずつ戻してください。そして、今回の下痢の原因と目された食べ物があるなら、リストから外すか、少量の再テストで確認するところまでが締めくくりです。下痢は過ぎるのが終わりではなく、原因を学ぶのが終わりです。うちのグルム(「雲」という意味の名前です)はうんちが戻った翌日にすぐおやつをあげて、2日また逆戻りしたことがあるので、今は回復後の3日はおやつを我慢しています。
この記事は一般的な情報提供のための参考資料であり、専門的な診断と治療に代わるものではありません。愛犬の症状と治療は、必ず獣医師にご相談ください。