犬の豆知識 › 健康・病院

犬の嘔吐、
色でわかる意味が違います

2026年2月25日

朝起きてみたら、床に嘔吐の跡。驚いた気持ちをちょっと抑えて、片付ける前に色から見る必要があります。嘔吐の色は、あの子の体が送るヒントですから。色別の意味と対処を一度に整理して、片付ける前に写真1枚撮る習慣までおすすめします。

ひと目で分かる答え

だいたいの地図はこうです。黄色い泡=空腹が長くて胃酸、胆汁が逆流したケースが多く、白い泡=胃の刺激やよだれ、食べた直後のフードの嘔吐=急いで食べたか消化の問題です。一方、茶色(コーヒー色)、赤色、黒い粒の混ざった嘔吐は出血の可能性があるので即病院です。色と一緒に回数、元気、繰り返しの有無を見てこそ、判断が完成します。

朝のリビングでカーペットの一角を心配そうに調べる飼い主と、その隣に座っている犬

嘔吐の色の地図

よくある原因対応
黄色い泡長い空腹で胆汁の逆流(空腹の嘔吐)食事の間隔を調整、繰り返すなら受診
白い泡胃の刺激、よだれの吐き出し観察、ケホケホの同伴なら気管を確認
透明な液体水の飲みすぎ、胃液水を分けて飲ませ、繰り返すなら受診
フードそのまま早食い、食べすぎ、消化不良速度の調整、繰り返すなら受診
茶色、コーヒー色消化された血液の可能性即病院
赤色新しい出血の可能性即病院
草色、異物混じり草の摂取、異物の誤飲異物なら即病院

色より重要なのは、パターンです

同じ黄色い嘔吐でも、月に1回と、毎週明け方ごとの繰り返しは別の話です。前者はたまたま空腹が長かった日で、後者は食事時間の調整や胃腸の検査が必要なサインです。だから色と同じくらい、記録が重要です。いつ(明け方、食後)、どれくらいの頻度で、何を食べた後だったのか。このパターンが、診察室で原因を絞る地図になります。私はうちのグルム(「雲」という意味の名前です)が吐くと、驚いたさなかでも片付ける前に写真から撮る習慣ができたのですが、何度かの診療で、その写真たちが言葉より正確に働いてくれました。

嘔吐と吐き戻し(逆流)は違います

診療のとき紛らわしい区別をひとつ。嘔吐はおなかがうねる予備動作(えずき)があって苦しそうに出すもので、吐き戻し(逆流)は予告なしに食べたものがぽろっと出てくるものです。食べてすぐ、消化されていないフードが音もなく出てくるなら逆流の側で、これは食道の問題や食事の速度、食器の高さと関係するケースが多いです。病院で「吐きました」とだけ言うより、この区別を伝えると診断の方向がずっと速くなります。やはり動画があればいちばん正確です。

片付ける前の10秒、それが診療の半分です

吐いたものの色と形は、片付けてしまうと説明する方法がありません。片付ける前に写真を撮ってクンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、病院でいつどんな色だったのかそのまま見せられます。数日の間に繰り返されたかも、すぐ数えられます。

今日の様子を写真に残す →

即病院の組み合わせを覚えておいてください

色と無関係に、次の組み合わせはすぐ病院です。1日に何度も繰り返される嘔吐、吐こうとして何も出ないから吐きの繰り返し(特におなかが膨らめば胃拡張の緊急)、嘔吐と一緒にぐったりや下痢の同伴、水まで吐く、異物や危険な食べ物(チョコレート、ぶどうなど)を食べた後の嘔吐。子犬とシニア犬は1、2回の嘔吐でも脱水が速く来るので、基準を手前に取ってください。逆に、元気と食欲が普通の単発の嘔吐は、半日フードを休ませて見守るのが一般的な管理です。

繰り返す空腹の嘔吐、こう抑えてみてください

明け方や早朝の黄色い泡の嘔吐がパターンになったなら、空腹の時間を減らすのが第一の処方です。夕食を少し遅らせるか、1日2食のうち一部を取り分けて寝る前に軽くあげる形で。数日で消えるケースが多いです。ただし食事の調整でも数週間続いたり、食欲の低下、体重の減少が重なれば、胃炎など胃腸の疾患の確認が必要なので、受診へ進んでください。家でできるのは調整までで、診断は病院の領域です。

よくある質問

吐いた後、すぐごはんをほしがります。あげてもいいですか?
一度吐いた後、元気が正常なら、胃を休ませる意味で数時間後に少量からあげるのが安全です。すぐ普段の量をあげると、また吐くケースがあります。少量を食べて大丈夫なら少しずつ増やして、また吐いたら受診の側へ判断を移してください。
草を食べて吐くのは、わざとやっているのですか?
おなかが不快で草を探すという見解が広く知られていますが、単に草が好きで食べる子も多いです。ときどき草を食べて吐いた後、平気なら大きく心配することではありません。ただし草探しと嘔吐が頻繁になれば胃腸の問題のサインかもしれず、除草剤のまかれた草は危険なので、散歩コースの草はできるだけ止めてください。
茶色の嘔吐なのですが、フードの色と紛らわしいです。
フードが消化されかけて出てくると茶色に見えることがあるので、紛らわしくて当然です。見分けのポイントは、においと質感です。出血性は鉄のにおいに似た生臭さがしたり、コーヒーかすのような粒が見えるケースがあります。判断が難しければ、写真を撮って病院に見せるのがいちばん正確です。
吐いたものに虫のようなものが見えます。
寄生虫の可能性があるので、写真を撮って、できれば吐いたものを密封して病院に持って行ってください。駆虫の履歴と一緒に見せると診断が速いです。定期の駆虫をしてきた子でも感染はあり得るので、この場合は観察なしで受診に直行するのが正解です。
吐いた後、水をがぶがぶ飲むのですが大丈夫ですか?
一度にたくさん飲むと、また吐きやすいです。吐いた直後の30分から1時間は水の器を下げて、その後は少量ずつこまめにあげてください。氷のかけらをなめさせるのも方法です。水を飲むたびに吐いたり、水も飲めずにぐったりするなら脱水の危険があるので、すぐ病院へ行ってください。

この記事は一般的な情報提供のための参考資料であり、専門的な診断と治療に代わるものではありません。愛犬の症状と治療は、必ず獣医師にご相談ください。