「おすわり」は、すべてのトレーニングの玄関の扉です。これを教える過程で、飼い主さんはごほうびのタイミングを、あの子は人の言葉を聞く方法を学びますから。わが家では小学生の娘がうちのグルム(「雲」という意味の名前です)の「おすわり」担当の先生だったのですが、子どもが教えても大丈夫なくらい、原理がシンプルだという意味でもあります。その原理を、順番どおりに解いて差し上げますね。
順序は①おやつで誘導:鼻先のおやつを頭の上へゆっくり上げると、お尻が自然に床に着く ②着いた瞬間にほめる(0.5秒以内に) ③動作が身についたら、そこから言葉の合図「おすわり」を動作の直前に付ける ④手ぶりだけで、言葉だけで、と段階を縮小です。「まて」はおすわりができた後、1秒から始めて、時間、距離、邪魔の要素をひとつずつだけ増やす3Dの原則で広げます。セッションは1日5分ずつ短く、成功で終えるのがコツです。
| ステップ | 方法 | 卒業の基準 |
|---|---|---|
| 1. 誘導 | おやつを鼻から頭の上へ、お尻が着いたら即ほめる | 10回中8回成功 |
| 2. 合図付け | お尻が下がる直前に「おすわり」を一度だけ | 言葉と動作のつながり |
| 3. おやつを隠す | 空の手の手ぶりで誘導、成功の後ポケットのおやつ | おやつなしでも座る |
| 4. 一般化 | リビング以外の玄関、エレベーターの前、散歩道で | 場所を問わず成功 |
失敗のほとんどは、2ステップで生まれます。「おすわり、おすわり、おすわり」を連発すると、あの子にはその言葉が背景の騒音になります。合図は一度、動作が出るタイミングに。そしてできなければ、合図を繰り返す代わりに1ステップの誘導へ戻れば大丈夫です。
トレーニングの8割と言った理由があります。犬は、ごほうびをもらう瞬間に「やっていた行動」が正解だと学習します。お尻が着いてからおやつを取り出すのに3秒たてば、その間に立ち上がった子は「立ち上がり」をほめられたことになります。だからおやつはあらかじめ手に握って始めて、正解の瞬間に「よし」のような短いほめ言葉を一緒に付けてください。このほめ言葉が後には、おやつと正解の間の橋(マーカー)の役割をして、タイミングの伝達がずっと正確になります。
「まて」が崩れる理由は、欲張りです。時間(Duration)、距離(Distance)、邪魔(Distraction)。この3つを一度に上げると、必ず失敗します。座った子の前で1秒待ってほめる、3秒、5秒と、時間だけ先に延ばします。時間が10秒ほどになったら、今度は時間を3秒に減らして、半歩下がることから距離を延ばします。距離ができたら、また低い段階で邪魔の要素(おもちゃを置く、扉を開ける)を追加して。ひとつを上げるときは、残りを下げる。この原則さえ守れば、「まて」は裏切りません。失敗が2回続いたら、あの子のせいではなく難易度の設計の問題なので、1段階下がってください。
初めて座った日、10秒待てた日、30秒持ちこたえた日は、それぞれ別の達成です。クンクンに上げた動画には日付が残って、ご近所のわんちゃんたちのいいねが付きます。ご近所フィードでよそのおうちのトレーニング動画を見れば、次の段階も自然に見えてきます。
ご近所のわんちゃんに自慢する →犬の集中力は、思ったより短いです。一度に20分たたみかけるより、5分ずつ2、3回のほうが効果も良く、お互いに楽しいです。そしてすべてのセッションは、成功で終えるのが重要です。難しいことを失敗したまま終えると、トレーニングの時間そのものがすっきりしない記憶になるので、最後はあの子が確実にできる簡単な動作をやらせて、大きくほめながら締めてください。「トレーニングの時間=おやつとほめ言葉の時間」という印象、それが次のセッションの集中力を作ります。ごはんの前の少しおなかのすいた時間帯が集中力のゴールデンタイムだというのも、コツですし。
同じ動作に、パパは「おすわり」、娘は「シット」、ママは「座って」を使えば、あの子は3つの別の合図を学ばなければなりません。合図の単語と手ぶりを家族会議で統一して、ごほうびのルール(成功にだけおやつ)も合わせてください。わが家もグルムのトレーニングの初期に単語の統一からやったのですが、それから進みがぐっと付きました。そして学んだ動作は、生活の中で使ってこそ維持されます。ごはんの器の前で「おすわり」、玄関の扉を開ける前に「まて」のように日常に植えておけば、トレーニングではなく生活のマナーになります。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。