トイレトレーニングが解けないとき、方法を変える前に、地図を先に見てください。シートがどこにあるかが、トレーニングの難易度を半分くらい決めますから。わが家も序盤、シートをごはんの器の横に置いて、うちのグルム(「雲」という意味の名前です)の静かなストライキを経験してから、位置の科学を勉強しました。
良い位置の条件は①ごはんの場所、寝床と確実に離れた場所(犬は食べて眠る場所の近くの排泄を本能的に避けます) ②隅で静かだけれど、近づきやすい場所 ③家族の通行が少なく、邪魔されない場所 ④換気のできる場所です。避けるべき場所はごはんの器の横、クレートのすぐ前、玄関のど真ん中、洗濯機の横のような騒音地帯です。位置を移すときは一度に動かさず、1日30cm~1mずつ、あの子が気づかない速度で動かすのが原則です。
| 条件 | 理由 | よくある失敗 |
|---|---|---|
| ごはん、寝床と分離 | 食寝分離の本能 | 空間を惜しんでごはんの器の横に配置 |
| 隅+近づきやすさ | 安心して用を足せる | 扉の裏など行き止まりの場所 |
| 通行が少ない | 排泄中に邪魔がない | リビングのど真ん中、廊下 |
| 騒音なし | 驚くとその場所を避ける | 洗濯機、玄関の横 |
| 換気 | においの管理 | 密閉された隅 |
犬には、眠る場所と食べる場所を汚したくない本能があります。巣穴生活の遺産ですね。ところが狭い家でシートをごはんの器の横に置くと、あの子はルール(シートでしなさい)と本能(ごはんの場所の近くではしない)の間で葛藤します。結果は「シートを置いているのに、見当違いの場所でする」ミステリーとして現れます。トレーニングの問題ではなく、配置の問題なのです。ごはんの場所とシートは最低でも数歩、できれば視界の分かれる距離まで離してください。わが家もシートをごはんの場所の反対側、ベランダの前へ移した日から、成功率が目に見えて上がりました。
トレーニングの序盤は、シートがゆとりを持ってあるのが有利です。活動の空間が広いなら2、3か所に置いて成功の確率そのものを高めて、成功率が安定したらひとつずつ減らして、最終の1か所へ収束させる順序です。大きさも変数です。ぐるぐる回って場所を決める子には体格に対してゆとりのある大きさが必要で、狙いの失敗(半分だけ乗る)が多いなら、2枚をつないで命中の範囲を広げてから、少しずつ減らせば大丈夫です。そして清潔さ。何度も使ったシートは、あの子の基準ではもうトイレではありません。汚れたシートを避けて横の床でするのはあの子のせいではなく管理の問題なので、交換の周期を早めてあげてください。
シートの場所を移すたびに、成功率が変わります。シートを置いた場所と成功した姿を写真でクンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、どの場所で何日で落ち着いたのか比較できます。場所を決めた後は、動かさないのが原則です。
今日の様子を写真に残す →最終の目標地点(ベランダ、お風呂場の前)が決まったなら、動かす速度が成否を分けます。1日30cmから1m。もどかしいほどゆっくりです。あの子の頭の中のトイレの座標は「位置の記憶」なので、一度に移すと、あの子は元の場所へ出勤します。少しずつ動かせば、座標が付いてきます。動かしている間、元の場所には排泄の痕跡が残らないように酵素系クリーナーで管理して、新しい位置での成功には、ごほうびを少し多めにのせてあげてください。移動中に失敗が増えたら、2日ほどその場所にとどまってから、また出発すれば大丈夫です。
ワンルームなら分離する距離そのものが足りないので、家具やパーティションで視界を分けて、心理的な区域を作ってあげるのが代案です。ベッドの足元よりは玄関側の隅のほうが良いですし。リビング中心のマンションなら、ベランダの前や廊下の突き当たりの隅が定番の特等席です。ただしベランダの内側は夏の熱気と冬の冷気で避けられる場所になり得るので、温度を確認してください。2階建てや広い家は、あの子の主な生活フロアにシートを置くのが原則です。急な瞬間に、階段の向こうのトイレは遠すぎます。シニア犬になった後は、どの家でもシートを生活の動線の近くへ引き寄せ直す配慮が必要だということも、覚えておいてください。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。