犬のサプリメントの棚の前に立つと、不安をあおるマーケティングが押し寄せてきます。関節、皮膚、目、腸、心臓まで。全部そろえないといけない気がしますよね。うちの引き出しにも、一時はサプリが5本ありました。結論から言うと、良いフードをよく食べる健康な子に、サプリのほとんどは必須ではありません。必要なケースが、別にあるんです。
総合栄養食をよく食べる健康な成犬なら、サプリは基本的に「選択」です。優先順位が生まれるケースは別にあります。関節の問題があるか素因のある犬種は関節サプリ、皮膚トラブルが多いならオメガ3、おなかが敏感なら乳酸菌の順です。開始前の獣医師への相談が原則で、複数を同時に始めるのは避けてください。効果の見極めができなくなります。
| サプリ | 必要なケース | メモ |
|---|---|---|
| 関節(グルコサミンなど) | 膝蓋骨に不安のある小型犬、シニア犬、大型犬種 | 症状の前の予防目的の使用もよくある |
| オメガ3 | 皮膚トラブル、毛のパサつき | 犬用の用量の製品で |
| 乳酸菌 | ゆるいうんちの繰り返し、抗生剤の治療後 | 効果はその子ごとに差 |
| 総合ビタミン | 手作りごはん中心の食事、回復期 | 総合栄養食ならほとんど不要 |
| 目、心臓などその他 | 該当の疾患の管理時 | 獣医師の処方を優先 |
バランス設計された総合栄養食(私たちが普段あげているフード)には、必要なビタミンとミネラルがすでに入っています。だから、フードをよく食べて、皮膚が良く、うんちが良く、健診で異常のない子に総合ビタミンをのせるのは、保険というより重複です。一部の脂溶性ビタミンとミネラルは、過剰がかえって問題を作ることがあるので、「多くあげるほど良い」という計算はサプリでは通用しません。
1つ目、目的をひとつに決めてください。最近かくのが増えたなら皮膚、階段をためらうなら関節。2つ目、獣医師にその目的を伝えて、製品と用量を相談してください。特に薬を飲んでいる子は、相互作用の確認が必須です。3つ目、一度にひとつだけ始めて、6~8週間後に変化を評価してください。3つ一緒に始めたら、何が効果なのか永遠に分かりません。4つ目、効果がなければ未練なく整理してください。引き出しのサプリ5本は、ほとんどこの評価の段階がなくてたまったものです。うちがそうでした。今はうちのグルム(「雲」という意味の名前です)の膝蓋骨への備えの関節サプリが、ひとつだけ残っています。
サプリはあげてすぐ変わるものではないので、効果を感覚で判断するのは難しいです。歩く姿や皮膚の状態を短い動画と写真でクンクンに上げておけば投稿に日付が残るので、開始前と2か月後を並べて比較できます。
うちの子の動画を残す →1つ目、犬専用か。人間のサプリを分けてあげるのは、用量と添加物(特にキシリトール)のリスクのため禁物です。2つ目、含有量が表記されているか。主成分が何mgなのか明確に書かれた製品であってこそ、用量の管理ができます。3つ目、嗜好性の成分を確認したか。サプリをおやつのようにしようと香りとカロリーを足した製品が多いのですが、アレルギーのある子なら、その副原料が問題を起こすこともあります。成分表を読むことは、フードだけでなくサプリでも基本です。
最後に、順番をもう一度たどりたいと思います。皮膚と関節と腸の健康にいちばん大きく働くのは、適正体重、良いフード、こつこつ続ける運動です。太った子の関節には、どんな関節サプリより減量が効きますし、散歩の足りない子のストレス性の腸トラブルには、乳酸菌より散歩が薬です。サプリは、この基本の上にのせる補助です。基本なしにサプリだけ積み重なると、引き出しだけ誇らしくて、あの子はそのまま、という状況になります。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。