皮膚の薬を塗っても収まらないかゆみ、何か月も繰り返す耳の炎症。犯人は皮膚ではなく、ごはんの器の中にいるかもしれません。うちのグルム(「雲」という意味の名前です)もしばらく耳のトラブルを抱えて暮らしていた時期があったのですが、答えは病院の軟こうではなく、食事から出てきました。
犬の食物アレルギーのよくある引き金は牛肉、鶏肉、乳製品、小麦、卵など、長く食べてきたタンパク質です。症状は理由のないかゆみ、繰り返す耳の炎症、足なめ、目の周りの赤み、慢性のゆるいうんちとして表れます。確定の定石は獣医師と進める除去食テスト(8~12週間)で、自己診断でフードをあれこれ替えるのは、かえって見極めを難しくします。
| サイン | 特徴 |
|---|---|
| かゆみ | 季節と無関係に続く、特定の部位に集中 |
| 耳の炎症 | 治療しても数週間後に再発するパターン |
| 足なめ | 指の間が赤く、よだれの着色で茶色っぽく変色 |
| 皮膚 | 目の周り、脇、股の付け根の赤み |
| 消化器 | 慢性的なゆるいうんち、頻繁なガス |
ポイントは「繰り返し」と「持続」です。一度のかゆみは誰にでもありますが、治療すると少し良くなってまた戻るパターンが続くなら、原因が供給され続けているという意味です。その供給源が、毎日食べているごはんかもしれないのです。
アレルギーというと新しくあげた食べ物を疑いがちですが、食物アレルギーはむしろ、長く繰り返し接してきたタンパク質から生まれるケースが多いです。鶏肉がよくある引き金なのも、それだけ身近に食べさせているからです。だから「何年も同じフードなのに、急になぜ?」という質問の答えが、まさにその「何年も」かもしれないのです。
進め方はこうです。獣医師と一緒に、これまで食べたことのないタンパク質(アヒル、サーモン、カンガルーなど)か加水分解タンパク質の療法食を選んで、8~12週間それだけを食べさせます。この期間はおやつも、人の食べ物のかけらも、サプリメントの香料まで、すべて管理の対象です。症状が収まったら以前の食べ物をひとつずつ戻して、犯人を特定します。時間がかかり、家族全員の協力が必要ですが、これがいちばん確実な方法です。血液検査(アレルギーパネル)は参考資料にはなりますが、食物アレルギーの確定用としては限界がある、というのが一般的な見解です。
かゆみが良くなっているかは、記憶より写真が正確です。足や耳、目の周りを同じ角度で撮ってクンクンに上げておくと投稿ごとに日付が残るので、テスト開始前と数週間後を並べて比較できます。診療のとき、そのまま見せれば大丈夫です。
今日の様子を写真に残す →うちのグルムの耳の炎症が3回目の再発をしたとき、病院で食事のテストをすすめられました。正直8週間は気が遠くなったのですが、家族全員でおやつ禁止令に耐えた結果、6週間目くらいから耳が静かになったんです。犯人は、毎日あげていた鶏ささみのおやつでした。何年もよく食べていたものなので、想像もしませんでした。今はタンパク質源を替えてから、耳の洗浄薬とお別れしました。似たパターンで苦労中なら、軟こうの無限リピートより食事を疑ってみるタイミングかもしれません。
区別しておきたい概念がひとつあります。アレルギーは免疫の反応なので少量でも症状が出て皮膚症状が多い一方、不耐症(消化できない)は免疫と無関係に消化器が処理しきれないことなので、量に比例して下痢やガスとして表れます。乳糖不耐症が代表ですね。対処も違って、不耐症は量の調整やその食品の回避で管理できますが、アレルギーは微量でも遮断する必要があります。どちらか迷うときは、自己判断より受診が速いです。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。