暑い日にアイスクリームを食べていると、隣から「ひと口だけ」の視線。牛乳くらい分けてあげられないかな、と思いますよね。うちの娘がグルム(「雲」という意味の名前です)にアイスをなめさせようとして止められたある夏の日、そのついでに家族に整理して話した内容をそのまま書きます。結論は、人間の牛乳はパス、でも代わりはある、です。
ほとんどの成犬は乳糖分解酵素が足りず、人間の牛乳を飲むと下痢やガスが出やすいです。成長とともに酵素が減るのが自然な変化だからです。あげたいなら乳糖を除去・調整したペットミルク(犬用ミルク)が答えで、乳糖フリーの人間用牛乳は乳糖の問題こそないものの、専用製品ほどおすすめはされません。どのミルクでも、おやつの上限内で少量が原則です。
| 種類 | 給与 | 理由 |
|---|---|---|
| 人間の牛乳(普通) | 非推奨 | 乳糖で下痢、ガスがよく出る |
| ペットミルク | 可能 | 乳糖を調整、犬基準で設計 |
| 乳糖フリー牛乳 | 少量なら可能 | 乳糖はないが脂肪などを考えて少量だけ |
| 子犬用の粉ミルク | 用途限定 | 母乳を飲めない子犬専用 |
| アイスクリーム、加糖乳製品 | 禁止 | 糖分、添加物、キシリトールの危険 |
子犬は母乳を消化する乳糖分解酵素(ラクターゼ)を持って生まれますが、乳離れとともにこの酵素が自然に減っていきます。大人になると、ミルクを消化する必要のない体になるわけです。だから成犬に牛乳をあげると、分解されなかった乳糖が腸で発酵して、下痢、ガス、おなかの不快感を起こします。これはアレルギーではなく不耐症なので、症状の程度は飲んだ量に比例します。少量なら平気な子でも、器いっぱい飲むとおなかを壊す理由です。
発酵の過程で乳糖が一部分解されるので、チーズと無糖のプレーンヨーグルトは牛乳より消化の負担が少ないです。ただしチーズは塩分と脂肪がポイントなので、低塩の製品をごく少量、薬を包む用途くらいが適当です。ヨーグルトは無糖プレーンだけ、スプーン1、2杯レベルで。加糖ヨーグルトとヨーグルトアイスは、糖と添加物のため除外です。そして乳製品全般に敏感な子は発酵製品にも反応するので、最初は少量テストが基本です。
ペットミルクを凍らせて作る夏のおやつは、写真映えする場面です。クンクンに上げた食レポ投稿には日付が残り、ご近所のわんちゃんたちのいいねとコメントが付きます。初めて食べた日を残しておけば、この子に合うおやつリストが自然と積み重なっていきます。
食レポを自慢しに行く →ペットミルクにも製品差があります。乳糖の調整の有無とあわせて、糖類の添加がないか、原料がシンプルかを確認してください。開封後は冷蔵保存して、表記された期限内に使い切る必要があります。活用はいろいろです。そのまま少量あげる、フードに少しかけて食いつきを上げる、凍らせて夏のおやつキューブにする、シニア犬の水分補給の補助まで。ただしカロリーのある飲み物なので、おやつの上限10%に含めて計算する必要があり、水の代わりに常時あげるのはだめです。水の席は、いつでも水です。
床にこぼした牛乳を一瞬でなめてしまう事故、よくあります。少量なら、下痢が出ないか見守るだけで十分なケースがほとんどです。1日2日うんちがゆるくなることはありますが、元気と食欲が普通なら回復します。大量に飲んだり下痢が2日以上続くなら、特に子犬とシニア犬は脱水が速いので病院と相談してください。チョコレートミルクやコーヒーミルクだったなら、乳糖ではなくチョコレートとカフェインが問題なので、すぐ病院に連絡するのが正解です。同じ牛乳の事故でも、中身によって対応が変わります。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。