うちの辺りは、夏の夜に雷がよく鳴ります。うちのグルム(「雲」という意味の名前です)は、最初の雷の音で浴室の洗面台の下に入って、2時間出てきませんでした。全身を震わせて、あえぎながらです。私は「抱いてあげると恐怖をもっと学ぶ」という言葉を信じて見守るだけだったのですが、後でそれが間違った言葉だと知りました。あの日学んだことを整理します。
音が鳴るときは安全な空間へ行かせて、飼い主さんが横でいつもどおりにいてあげることが答えです。抱いてあげると恐怖を強化するという言葉は、根拠がありません。恐怖は、ごほうびで大きくなる感情ではありません。長期的には、音をとても小さく流しておやつと結び付ける鈍感化を数週間かけてやって、震えがひどく自傷や脱走の試みがあれば、病院で薬の処方を受けてください。花火の日は、前もって長い散歩とトイレを終えておくのが基本です。
犬の聴力は人よりずっと敏感で、雷は私たちが聞くよりずっと大きく、気圧の変化と静電気まで一緒に感じます。花火は予告なしに破裂して、光まで重なってもっと怖いです。このとき犬が欲しいのは2つです。音があまり聞こえない場所、そして飼い主さんがいつもどおりにいること。この2つをあげれば大丈夫です。
| やること | 方法 | やらないこと |
|---|---|---|
| 安全な空間へ | クレート、浴室、クローゼットなど、あの子が選んだ場所に毛布をかぶせる | 無理に引きずり出す |
| 音を減らす | 窓を閉めてカーテンを引いて、テレビや音楽を普段の音量で | 音に過剰に反応する |
| 飼い主はいつもどおり | 横に座って本を読む、低い声で話しかける | 大げさに慌てる |
| 望めば接触 | 近づいてきたら抱いてなでる | 「抱くと癖になる」と押しのける |
| 脱走の防止 | 玄関と窓を閉めて、迷子札の確認 | 散歩に出る |
| おやつと遊び | 食べられるならノーズワーク、噛むおやつ | 食べられないのに無理にあげる |
いいえ。古い俗説なのですが、根拠がありません。恐怖は、おやつで強化される「行動」ではなく「感情」です。怖がっている人を抱きしめたからといってもっと怖がりにならないように、犬も同じです。実際に、雷の恐怖のある犬に飼い主さんが触れながら横にいてあげたケースで、ストレスの反応がより速く下がったという研究があります。ただし、飼い主さんが一緒に驚いて「大丈夫、大丈夫」と大げさに慌てると、その緊張が移ります。抱いてあげつつ、普段の声で、普段の速さでやってください。あの子が接触を望まず隅に入るなら、それも尊重してですし。
これは飼いながら学んだのですが、グルムは洗面台の下にいるとき、私が浴室の床に座ってスマホを見ていると、30分ほどたって私の脚の上に乗ってきます。私が呼んだり引きずり出すと出てこなくて、ただいれば来ます。今は雷が鳴ると、私も浴室へ行って座ります。
夜に花火が上がると分かっていたら、昼に普段より長く歩くのがいちばん確実な準備です。疲れた子は音への反応が少なく、トイレまで終えておけば夜に出る用事がありません。クンクンにお散歩を残すと距離と時間が日付別に残るので、花火の日の足あとスタンプがやけに大きいのが、後で見えます。
今日のお散歩を残す →昼に長い散歩とトイレを終えて、日が沈む前に家へ入ってください。窓とカーテンを閉めてテレビを普段の音量で付けておいて、安全な空間に毛布と水と噛むおやつを入れておきます。迷子札と登録の情報を確認してください。花火の翌日は、迷子の届け出がいちばん多いです。
音に体を投げ出したり、ドアをかいて爪が抜けたり、何時間もあえいで回復できないなら、トレーニングだけでは足りません。病院で、音の恐怖用の鎮静剤や抗不安薬を処方してもらえます。薬を使うからといって、失敗したのではありません。パニックの状態では学習そのものができないので、薬でパニックを下げた後に鈍感化をやるのが順序です。
若いころは平気だったのに、年を取って雷を怖がり始める子が多いです。痛み(関節)があると、驚いたとき体を動かしにくくてもっと怖く、聴力の変化で音が違って聞こえることもあります。病院で、痛みから確認してください。
雷の鳴る夜に浴室の床に座っていると、こう思います。この子は今、この世界で自分にいちばん怖い音を耐えている最中なんだなと。その横にいてあげること以外、できることがないときもあります。でも、それがすべてでもあります。横にいてあげてください。いつもどおりにです。
この記事は一般的な情報であり、獣医学的な診断に代わるものではありません。愛犬の状態は動物病院にご相談ください。